2018/10/12

VOICE 32/ 変形性膝関節症

 痛い痛い毎日寝ても覚めても歩けばもっと痛い。痛いという言葉しか出てこないような毎日でした。40代後半位から、つま先がちょっとぶつかると、膝の内側に痛みがありましたが忙しい事もあって余り気にせずにおりました。10年ほど前から正座する事が出来なくなり、病院に行きましたら、変形性膝関節症 と診断され、注射と痛み止めのお薬と電気をかけに3年ほど通院致しました。複数の病院にかかりましたが、どこも同じ事を言われ治療もあまり変わりません。

  その内、だんだんど痛みがひどくなり、一向によくなりませんでした。膝はゴムまりのように腫れ、立ち上がってもすぐに歩く事が出来ず、階段など両手をつい て、四つん這いになって上り、下りる時は一歩一歩横向きで下りてくる。また、夜はその痛みで目が覚めるほどになりました。近所の人も心配してくださり、お灸が良いと教えられ、一昨年夏頃よりお灸に通いました。始めは何となく痛みもやわらぎ、膝の腫れも少し小さくなったようなので、これでだんだんよくなるだろうと思い、治りたい一心で熱いのを我慢しながら通いました。

 しかし 、1年以上経過しても、それ以上良くならず、熱さだけが体に応え、苦痛になってきたのです。膝どころか、足首の方まで固くなったようで、腫れが甲の方まで きてしまいました。もう毎日が泣きたいような気分でした。そんな日々を送っていた昨年の10月頃だったと思いますが、新聞で東方鍼灸院の記事を目にしまし た。中国医学で二千年以上も前からの治療法との事。もう藁をもつかむ思いで、東方鍼灸院の門をくぐりました。既に11月の末になっていました。

  吉川先生は、私の足を一目見てびっくりなさった様子でした。たくさんの灸の痕だらけの足ですから、人様が見たら本当に驚くでしょう。それから毎日施術をし ていただきました。始めは、1週間続け、その後は1日おきです。施術当初はベッドに横になっても、足が真っ直ぐ伸びず、タオルを膝の裏側に入れてもらいま した。

 年を重ね、慢性になっているので治らないにしても、とにかく痛みだけでもとれればと思っていました。1週間位か ら、座っても立っても痛かった膝の感覚が違ってきたのです。腫れ上がっていた膝、こわばっていた足がとても楽になり始めました。治療院に入る階段も、手す りを手の力ですがりつくようにして上ってきておりましたのに、掴まるだけで上ってこれ、またベッドの上でもタオルがいらなくなりました。

  あんなに痛かった膝の痛みも嘘のように遠のいていきます。毎回、施術に通う度にその効果がはっきり感じるのです。先日は少し座ってみたくなりました。このような気持ちになることは、何年もなかったことです。恐る恐る座ってみました。痛みはありません。まだきちんと座れるという訳ではないのですが、座布団を二つに 折って座ってみました。1分、2分。座れました。膝が曲がる。痛くない。夢のような気持ちです。

 長年、痛く苦しい思いを してきましたのに、まだ2ヶ月ほどの治療でこんなに良くなるなんて、信じられない思いです。もっと早く来ていたら、あの痛みに泣く事もなかったのに。この頃は時々、足の悪いのを忘れているのです。また施術に通うのが楽しみのひとつになりました。冷たい雪が融けて春がくるように、私の足も暖かくなるまでには、もっともっと良くなっているでしょう。
 1994年 帯広市 女性

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