2018/10/11

VOICE 30/心臓病(狭心症)

 病人の身勝手というものでしょうが、あのすさまじいばかりの苦痛と不安を今は忘れかけている日々です。最初、心臓の異常を感じたのは昨年3月でした。何度か短い痛みはありましたが、過去に病気らしい経験がなかった私は、格別気にする事なく過ごしていました。しかし、4月下旬の痛みは胸だけでなく、手足の先も凍りつくような脂汗の吹き出る言いようのないものでした。

 病院から発作を押さえる薬を頂きましたが、一日数回の発作で20錠の舌下錠は数日でなくなる有様でした。数ヶ月が過ぎても状態は変わらず、悪い方向へ向かっているのを感じ、最悪の結果も考えました。そんな時、NHK教育テレビで東洋医学と漢方が三日連続で放映されました。 中国での医療の実態が中心でしたが、あらゆる病気の治療、心臓ももちろん良い結果をおさめているというものでした。

 東洋医学にろくに知識もない私が、東洋医学の治療を受ける事は到底無理な事でした。その矢先、道新に東方鍼灸院に中国から陳教授来帯が報道されたのです。その後、吉川先生の元で治療が始まりました。鍼をしている間、とても楽になり心臓が暖かに感じるのですが、家に帰ると、再び発作が起きたりしました。治療室でも発作を起こしましたが、手の「内関」への鍼治療で左手から胸、胸から右手の間がジーンとしびれて電流の流れる感じがして、一瞬にして発作が抑えられるのです。鍼の威力を思い知らされました。

 その後、良くなったり悪くなったり不安な日が続きましたが、 2ヶ月を過ぎた頃から発作の回数が極端に少なくなりました。そして、12月16日の短い発作の後は、今日まで一度も発作が起きる事がなくなりました。20キロ近く減った体重も増え、黒ずんでカサカサになった皮膚にもツヤも戻りました。

 鍼灸は肩こりや腰痛を治療するもの程度の認識しかなかった私でした。身近なところに、東洋医学の奥深い知識の上での、確かな治療をしてくださる先生のいらっしゃったことが幸でした。重い狭心症を完治の方向へ導いてくれた先生に感謝です。
1987年 帯広市 女性

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