2018/09/10

VOICE 04/てんかん

 3年ほど前、5歳だった息子がウイルス性脳症になり、てんかんの合併症が残りました。投薬のせいか、副作用だと思われる、眠気、だるさ、腹痛、のどの痛み、かゆみを毎日訴えるようになりました。医師に伝えても発作を抑えるほうが先決と、あまり真剣に取り合ってくれず、母として何もしてあげられない無力さと同時に、できれば代わってあげたい、治してあげたいという気持ちが大きくなってきました。
 
 そんなとき、てんかんについてネット検索していて目に留まったのが針治療でした。現在、発作を抑える治療はあるけれど、治す治療法は確立されていないてんかん。担当医に漢方薬や鍼灸治療の効果について聞くと、一笑されただけでした。諦めきれず、息子が治るならと、藁をもすがる気持ちで東方鍼灸院の扉をたたいたのは4月の上旬でした。
 
 病気になってからの3年間毎日、食事の有無に関係なく、襲ってくる腹痛に息子は耐えていました。吉川先生に病気や症状、薬の種類を詳しく伝えると、「以前、てんかんで悩んでいた患者さんがいるの。その子は治ったのよ」と言われ、もしかして息子が治るかもしれないという期待に胸が膨らみました。でも針治療の知識が乏しい私には半信半疑で聞いていました。
 
 治療が始まると、吉川先生は息子にどこが気持ちいいか聞くばかり。その上、ローラー鍼や、小さく短い鍼を置くだけだったり、耳のツボ、背中のツボに(王不留行の種の)シールを張るだけだったり…。息子は気持ちよさそうにスヤスヤ眠ることも多々あり。でも、毎日の 腹痛の回数が減ったり、毎月2~3回あった発作が5ヶ月もの間、起きなくなったり!! 投薬量も徐々に減ってきて、喉のかゆみ、痛みを訴えることも少なくなってきて、驚きの連続でした。学校も発作や腹痛で一昨年は70日以上、昨年は40日以上休んでいたのに、今年はたった1日だけ。今年の参観日に行ったと きも、昨年までは、だるそうにしていた息子なのに今年は生き生きしていて、意欲的に勉強に取り組む姿に感動していました。 
 
 鍼灸をもっと早く知っていれば…、もっと早く治療していれば…、と思うこともありますが、今の息子は、目が生き生きして、笑顔が増え、意欲的になり、昔の息子とは別人で、先生をはじめ、皆さんに感謝してもしきれません。このまま発作が少なくなり、治ることが夢じゃないような気さえしています。これからも薬がゼロ、発作がゼロになることを目指して通い続けて行きたいと思っています。
2012年9月 帯広市 小学2年生の母

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